偽ロレックス販売:2被告に猶予付き有罪判決−−地裁公判 /山形

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamagata/news/20050416ddlk06040300000c.html

町村教授のブログ経由で知りました。

金子武志裁判官は「人気商品を求める消費者心理に付け込んだ計画的な犯行」と悪質さを指弾。「インターネット業界全体に不信感を植え付けた影響は大きい」と指摘した。

この事件、商標法違反ということで、詐欺罪が立件されていませんが、通常、この種の偽物販売の場合、買うほうも偽物と知った上で購入しているものです。そうでなければ、当然、詐欺罪も立件されるはずで、むしろそのほうが罪が重くなりますが、そういった立件例は極めて少ないです(皆無と言ってもよいかもしれません)。
何が言いたいかというと、そこに、こういった商標法違反事件がなかなか減らない理由があるということです。
ブランドが好き、でも本物は高い、偽物でも良いから持ちたい、という、多くの人に見られる心理が、こういった偽ブランド販売を支えていると言っても過言ではないでしょう。
刑事裁判では、被告人の悪性を批判するので、上記のように「消費者心理に付け込んだ」という表現が裁判官によって使われていますが、この種の事件では、「付け込まれる」ほうの消費者にも相当問題があると言うのが実情です。
偽ロレックスなんか持っているのはそれ自体恥ずかしいことだ、といった感覚を、できるだけ多くの人が持つ必要があると思いますし、そのためには教育とか啓発も不可欠で、徐々にであっても人々の意識を変えて行く努力が今後とも求められていると思います。