日航トラブル:集客合戦激しく 現場、余裕を失う

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050414k0000e040090000c.html

しがない弁護士にしか過ぎない私が、このようなことを言うのも何ですが、日航社員は、全員、昭和60年の日航ジャンボ機墜落事故の現場へ行き、重大事故が起きた場合の被害の甚大さ、悲惨さを再認識するとともに、同事故に関する書籍を何冊か購入して読み、失われたものの大きさ、遺族の苦しみ、悲しみに思いを致すべきでしょう。
私も何冊か読みましたが、希望に燃えて社会に出たばかりの若者、結婚して子供が生まれ初めての帰省をする途中の家族、甲子園の野球が見たくて、心配するお母さんに送り出され一人で飛行機に乗っていたお子さんなど、あの事故さえなければ、その後、ますます充実した人生を送っていたはずの人々が、事故により人生を終えざるを得なかったわけです。そういった、本当に尊い犠牲の上で、現在の自分たちが働き、収入を得て生活しているということを、決して忘れるべきではないでしょう。起きてしまった事故は、取り返しがつきませんが、おそらく、事故で亡くなった人々が物言える状態になれば、二度と自分たちのような犠牲者が出ないようにしてほしいと口々に訴えるはずです。
自分たちが運んでいるのが、単なる人間ではなく、乗客の人生、乗客だけでなく関係する人々の人生を運んでいるという意識を持つべきであると強く思います。