興亡の世界史 東南アジア 多文明世界の発見

 

今年の5月にミャンマーで行く機会があり、その後に世界遺産に指定されたバガン遺跡

tokuhain.arukikata.co.jp

も見学して、東南アジアの文明、文化に対する興味、関心が高まってきたこともあり、読んでみました。

ちょっと難解なところもありましたが、著者の専門であるカンボジア史を中心としつつ、東南アジアを鳥瞰的に見ようという姿勢には、今後の東南アジアを考える上でも示唆的なものがありました。東南アジアをダイナミックに捉える上で、この本を読めたのは良かったと感じています。

この本を読んでいる間に、アンコールワットや周辺の遺跡群を見学する機会もあって、その上でも参考になるものがありました。

 

「人生の墓場に入ったとずっと思っている」。厚労省の職員や退職者の叫びと改革への動き

「人生の墓場に入ったとずっと思っている」。厚労省の職員や退職者の叫びと改革への動き(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース

業務量負担の要員として、3分の2の職員が「厚労省全体の人員が不足している」と答え、半数の職員が「仕事や心身の健康に悪影響を与える職場である」、20代後半の職員の約半数が「辞めたいと思うことがある」とした。

私自身は、検察庁勤務の経験だけで法務省勤務の経験はありませんが、知人等から聞いていると、中央省庁において(議会対応という意味では中央省庁に限らないと思いますが)国会対応で費やす労力、時間が相当なものです。国会議員からの質問通告の締切時間を、準備できる合理的な間隔を置いたものにして、それを過ぎた場合は、質問通告がない質問という前提で対応することを徹底することが必要でしょうし、また、人員不足なら人を増やすことを真面目に検討、実行すべきでしょう。

かつてのような、公務員の旨味(多額の退職金とか天下りによる豊かな老後など)がなくなっている現在、「今」における処遇をきちんと行わないと、かつてのように、我慢していればいずれはバラ色の日々がくる、といった我慢ができなくて、優秀な人ほど早く辞め、組織が弱体化することになりかねません。それは、結局は国民全体にとっての損失につながるものであり、早急に打つべき、打てる手を、厚生労働省だけでなく全省庁で打たないと、取り返しがつかないことになってしまうでしょう。

日本が低迷する中、公務員を叩いて鬱憤を晴らすことが是とされる風潮が続いてきましたが、正当な批判は行いつつも、公務員が人間らしく働ける環境を作っていくことにも、国民はきちんと目を向けるべきだと思います。

 

死刑囚の記録

 

死刑囚の記録 (中公新書 (565))

死刑囚の記録 (中公新書 (565))

 

 先日、軽井沢で

加賀乙彦~精神世界の光と闇を求めて~

kogenbunko.jp

を見学する機会があり、以前から関心があった加賀乙彦氏の著作をまた読んでみたくなって、Kindleで落とせたこれを読みました。昔からずっと紙の本で持っていたのですが、拾い読みしたりで通読できていなくて、今回、きっちりと通しで読めました。

加賀氏は、東京拘置所勤務の医師として、また、その後は様々な死刑囚、無期囚等々の交流を通して、彼らの精神状態、心理状態について、専門家として分析しつつ具体的に紹介しています。中には著名な事件の死刑囚等もいて(三鷹事件で死刑判決を受け、最近再び話題になっている人物も)、事件についても想起しつつ、興味深く読むことができました。

死刑問題を論じる上で、単に抽象的に考察するのではなく、こういった具体的なケースを様々に見つつ、死刑制度の在り方、実効性、死刑確定後の処遇(減刑を含め)を考察するのは重要なことだと思います。そういった意味で、参考になる読書となりました。

 

陸自の戦車に変化が? 総火演で見た花形は戦車じゃなかった

陸自の戦車に変化が? 総火演で見た花形は戦車じゃなかった(くるまのニュース) - Yahoo!ニュース

陸上兵器でいえば、戦車の維持費は非常に高め。仮に10式戦車を30年運用する場合、1年あたりにかかる維持費は3000万円以上というデータが出ています。90式や74式についてはさらに旧式のため、運用コストは、さらに高価であることに違いはありません。
一方、戦車に比べて装輪戦闘車は、維持・運用がしやすいようです。たとえば、輸送を考えただけでも、前述のように専用の運搬車が必要な戦車に対して、装輪戦闘車は自走が可能です。戦車は時として、民間の運搬車を借りて移動することもあるそうなので、そのコストだけでも違いが出てきます。

 かなり昔に、自衛隊富士学校で90式戦車に試乗したことがあるのですが、その際にも、ここへ搬入するのに解体した状態で運び入れたとか、橋によっては渡ると落ちてしまうので渡れない、といった話を聞かされて、北海道の原野でソ連軍を迎え撃って大戦車戦を展開するような使い方以外に、どういう使い方があるのか、疑問を感じたことが思い出されます。

日本の国土や想定される現実的な戦闘に即して、兵器も準備されるのは当然のことですし、納税者としては、十分に戦える、経済効率の良い兵器を準備することで経費節減、有効使用をしてほしいところです。

憲法改正と、大上段に振りかぶって抽象的な議論にうつつを抜かす前に、現行法制下で、日本を十分に防衛できる強靭な防衛力を整備することを考えなければならないでしょう。

自衛隊がそういう存在である限り、私は自衛隊を全面的に支援したいと思いますし、有事の際に日本の国土が敵に蹂躙されかねない状態になったら、自ら銃を取り自衛隊と共に徹底的に戦う覚悟です。

 

影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣

 

影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣

影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣

 

 元の「影響力の武器」のほうは、買ったたま積ん読状態だったのですが、こちらが、参加している読書会の課題図書になっていたので通読しました。予想以上におもしろく読めました。

豊富な実例を引きつつ、心理学、行動科学といった様々な研究結果、知見を踏まえつつ、どうすべきか、どうあるべきかについて、具体的に論じられていて、一気に読めました。

こういうことを、あまり考えすぎると、技巧に走ったり、嫌味な感じになりそうですが、頭の片隅に置いておき、ちょっとした参考にしていくのは悪いことではないでしょう。

順序が逆ですが、次は、影響力の武器のほうを読みたいと考えています。

 

一部の犠牲やむ得ぬ 昭和天皇、米軍基地で言及 53年宮内庁長官「拝謁記」

一部の犠牲やむ得ぬ 昭和天皇、米軍基地で言及 53年宮内庁長官「拝謁記」 | 琉球新報

専門家は、共産主義の脅威に対する防波堤として、米国による琉球諸島の軍事占領を望んだ47年の「天皇メッセージと同じ路線だ」と指摘。沖縄戦の戦争責任や沖縄の米国統治について「反省していたかは疑問だ」と述べた。

 昭和天皇は、国際協調主義の下で平和を強く希望していた一方で、冷徹、現実的な政治家としての一面も併せ持ち、戦時中も、陸海軍の作戦について様々にコメントしていたことが史実として明らかになっています。時には、そういう昭和天皇の言動を軍が忖度して作戦が暴走、迷走したこともあり、例えば、戦艦大和の沖縄特攻は、沖縄戦の敗色が濃厚になる中、昭和天皇の、もう海軍に船はないのか、という「お言葉」に恐懼した海軍が一か八かで決行したものでした(そういう作戦に従事させられた将兵が気の毒ですが)。

戦後も、首相、閣僚の内奏時に、「大元帥」的なコメントをすることもあり、昭和48年に、当時の増原防衛庁長官の内奏時、「近隣諸国に比べ自衛力がそんなに大きいとは思えない。国会でなぜ問題になっているのか」「防衛問題は難しいだろうが、国の守りは大事なので、旧軍の悪いことは真似せず、よいところは取り入れてしっかりやってほしい」などと述べ、それを増原防衛庁長官が漏らしたことで問題化し辞任に追い込まれたこともあります。

昭和天皇の、そういった多面的なところを、今後、さらに史実として明らかにして、偏りのない真の昭和天皇像を客観的に明確にすることが必要だと思います。

イオンでもSIMフリー版「iPad」、埼玉・広島・沖縄の3店舗で

イオンでもSIMフリー版「iPad」、埼玉・広島・沖縄の3店舗で - ケータイ Watch

販売されるモデルは、iPad Pro 12.9インチ(Wi-Fi+Cellularモデル)、iPad Pro 11インチ(Wi-Fi+Cellularモデル)、iPad Air(第3世代)(Wi-Fi+Cellularモデル)。割安な通信サービスでiPadを利用したいといったニーズに対して、今回取り扱うことになったという。

simフリーiPhoneiPadが日本で売られていなかった当時は、アップルストアで、キャリアの回線手続も併せて行って買う、という手順でしたが、simフリーである以上、それ単体で売ってもなんら問題はないですし、MVNOがかなり普及してきていますから、simは自前で調達すれば済みます。遅かったという気がしますが、こうして各地の店舗で買えるようになるのは良いことだと思います。

私も、iPadwifiモデル、セルラーモデル、両方を使っていますが、外に持ち出して使うには、やはりセルラーモデルのほうが、ネットへの繋がりが迅速で便利です。迷ったらセルラーモデルにしておいたほうが良いと思います。