「司馬遼太郎 リーダーの条件」

 

 かなり前に、ちょっと読んで途中までになっていたのを、最近、書棚で見出して通読しました。

司馬作品に理想のリーダー像を見出す人、見出したくて読む人はかなり多いでしょう。本書では、司馬作品で取り上げられている様々なリーダーについて縦横無尽に語られていて、読んだ作品を思い出しながら、リーダーというものの存在、役割について、考えつつ読み進めました。

私が読んだ柴作品の中で、特に1人を挙げよと言われれば、迷いつつも高杉晋作でしょうか。破天荒な人物ではありますが、逆境を跳ね返し困難に敢然と立ち向かって維新史を大きく動かした、そのリーダーシップには学ぶものが大きいと感じます。

司馬作品をよく読んでいる人にも、これから読んでいきたいと考えている人にも、「リーダー」という切り口で考えさせる良書だと思いました。