「田中角栄を逮捕した男 吉永祐介と特捜検察「栄光」の裏側」

 

 先日、

 を読んだ後、こちらを読みました。2冊とも読まねばと思っていたので、良い流れで読めました。

田中角栄を逮捕した男 吉永祐介と特捜検察「栄光」の裏側」は、当時を知る元検察担当記者の鼎談で進められていて、吉永祐介氏や東京地検特捜部を巡る様々なエピソードも紹介され、知っているものもあれば知らなかったものもあって興味深く読みました。

私自身が大学で学んでいた頃はロッキード事件の公判が佳境にあり、田中角栄元首相が実刑判決を受けた当時であり、平成元年(1989年)に検事に任官した当時は、リクルート事件捜査が終盤に差し掛かっていました。その後のゼネコン汚職事件では同期任官の検事が暴行事件で逮捕、起訴されるなど、ここで書かれていることは、私自身が同時代で見てきたもので、それだけに、様々な感慨もありました。

吉永氏も、当時に活動、活躍した多くの人々も、既に逝去し、当時のことが、こうして歴史として語られるようになったことに、自分も歳を取ったなと感じています。