昭和天皇がたった一度だけ激怒 元側近が語る胸の内

http://news.livedoor.com/article/detail/10079099/

中村さんにとって忘れられない出来事が、昭和63(88)年の2月のことだ。
2月27日の午前中、NHKが「二・二六事件・消された真実」という特集番組を再放送した。番組は、事件後の陸軍軍法会議で首席検察官を務めた匂坂春平陸軍法務官が残した膨大な資料を、作家の澤地久枝さんらが読み解く形で制作。当時のフィルムや関係者の証言を交えて、青年将校重臣を襲撃し、クーデターを起こした経緯や事件の真相に迫ろうというものだった。
午前11時45分に番組が終わった。その5分後に、中村さんは、皇居に参内した人たちの記帳をまとめた「お帳」を陛下に見ていただこうと、皇居・宮殿の御座所に上がる。
渡り廊下のドアを開けて、ロビーに入ると奥に、昭和天皇の部屋がある。普段どおり、「中村でございます」とドアをノックして入ろうとしたその瞬間。中村さんがこれまで耳にしたこともないような声が、部屋から漏れ聞こえてきた。
部屋にいるのは昭和天皇ただひとり。口にした内容はわからないが怒鳴るような声が響き、ずいぶん長い時間にも感じた。

この記事を、私は、定期購読している週刊朝日で読んだのですが、昭和天皇がここまで激怒されていたというのは容易ならざることだと驚きました。どの部分が昭和天皇の逆鱗に触れたのか、何とかしてこの番組を観て推測したいと考えていますが、今のところDVDにはなっていないようですし(昔に出たVHSもアマゾンで見ると品切れになっています)、NHKオンデマンドでも今のところは観られないようです。
昭和天皇は、戦後になっても、戦前戦中を振り返りつつ深い反省と当時の関係者への明確な見方を保持し続けていたようで、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080831#1220179205

でコメントしたような、広田弘毅元首相に対しても、戦後になっても厳しい見方を持っていたことを、側近を通じて伝えられたことが明らかになっています。2・26事件は、昭和天皇が自ら兵を率いて鎮圧に臨もうとまでされた事件であり、上記の番組の描き方の中で、どうしても昭和天皇なりに許しがたい点があったのでしょう。
記事を読み、改めて昭和天皇の2・26事件への思いがひしひしと伝わってくるような気がしました。