![昭和史裁判 昭和史裁判](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41WU-46-zEL._SL160_.jpg)
- 作者: 半藤一利,加藤陽子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/07
- メディア: 単行本
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「裁判」と言っても、普通の形式での対談なのですが、昭和史に精通している半藤氏と、研究者として、最近、特に注目を集めている加藤氏の対談、というのがグッドアイディアで、かなり充実した対談になっています。
人物を取り上げ論じる、という形式で進められていて、取り上げられているのは、登場順に、広田弘毅、近衛文麿、松岡洋右、木戸幸一、そして最後に昭和天皇です。私は、今のところ、広田弘毅、木戸幸一、近衛文麿と読んできて、これから、残る松岡洋右、昭和天皇を読もうとしているところです。
今のところ、考えさせられながら読んだのが、やはり広田弘毅で、改めて、なかなか評価の難しい人物であるということを感じています。その辺のことは、以前にも、
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080831#1220179205
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080813#1218613006
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080712#1215852380
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070814#1187024536
でコメントしたことがありますが、昭和天皇による評価は厳しすぎ、城山三郎に描かれた広田像は美化されすぎていて、やはり、私が今まで読んだものの中では、
![広田弘毅―「悲劇の宰相」の実像 (中公新書) 広田弘毅―「悲劇の宰相」の実像 (中公新書)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41buaDddU1L._SL160_.jpg)
- 作者: 服部龍二
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/06/01
- メディア: 新書
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が、最も的確に広田弘毅を評価しているのではないか、広田弘毅本人が読んだ際に、最も納得するのはこれではないか、と今は感じています。