「玉音放送」原盤を初公開へ=来月上旬、「聖断」の防空壕も―宮内庁

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玉音盤は、玉音放送前日の1945年8月14日夜、当時の宮内省庁舎内の一室で録音された。昭和天皇がマイクに向かって「終戦詔書」を2回読み上げ、計2組の玉音盤が完成。このうち2回目に録音した方のレコードが翌15日正午にラジオで放送された。

日本を終戦へと導く上で、昭和天皇による聖断、玉音放送が果たした役割には絶大なものがあったと思います。確かに、継戦能力は失われていましたが、日本国内外に、戦争継続を叫ぶ、主に陸軍を中心とした勢力が多数存在する中、昭和天皇のカリスマ性を最大限利用するスキームに依らなければ、大混乱に陥り、例えばクーデターにより鈴木内閣が打倒され(実際、失敗には終わりましたが、玉音盤を奪取しクーデターを起こそうと近衛師団長を殺害する事件も発生しています)最悪の場合には連合軍の日本本土上陸作戦にまで及んでしまう可能性も十分あったと思われます。昭和天皇や鈴木内閣には、もっと早く終戦に持ち込めなかったのかといった批判も十分あり得るところですが、当時の厳しい状況の中で、正に薄氷を踏むようにして終戦に持ち込んだ、そこは直視する必要があるでしょう。
そういった意味で、上記のような公開の意義は大きいと感じます。