オスプレイ低い事故率 感情的な危険論 7ルートで飛行訓練へ

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120723/plc12072321380028-n1.htm

オスプレイは開発段階や今年2回の墜落事故によって、その危険性ばかりが強調されているが、10万飛行時間当たりの重大事故の件数を示す「事故率」は、海兵隊が所有する固定翼や回転翼の航空機の平均事故率より低いのが実態だ。
オスプレイの事故率は1.93。海兵隊の垂直離着陸戦闘機AV8Bハリアーの事故率は6.76で、海兵隊全体の平均事故率は2.45だ。

防衛省幹部は「オスプレイの安全性をいくら説明しても、感情的になった地元から冷静に受け入れてもらえない」と嘆く。

スピードが出て性能が良いとされる車があって、他の車よりは事故率が低いものの、原因不明の事故が継続して発生し死者も出ている、という場合に、そういう車を、事故率は低いから、と安心して買える人は、防衛省の幹部と産経新聞の記者くらいじゃないですかね。
日本の警察が、被害届をできるだけ受けないようにして数字のマジックで検挙率低下を見せかけで防ごうとしているように、こうした「率」というものは、人為的にいくらでも操作できるものです。むしろ、オスプレイの問題は、専門家ですら構造の複雑化や操縦の難しさを指摘していることや、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20120720#1342745036

でコメントした、米空軍元幹部指摘のように、離着陸の際に砂や土ぼこりでエンジンが傷むケースがある、という、構造上の問題を抱えている可能性もある、といったことでしょう。こういった懸念があり、かつ、最近も事故が起きている以上、事故率が低いから、とたかをくくるわけには行かない、と考えるのが、常識のある一般人ではないかと思います。懸念や反対論を、単なる感情論と片付けることはできないでしょう。
安全性について十分かつ納得できる根拠が示されない限り、無期限で日本国内での飛行停止とすべきだと思います。