被告の審理差し戻し=1審の無期懲役を破棄−小1女児殺害・広島高裁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081209-00000096-jij-soci

検察、弁護側とも量刑不当を理由に控訴しており、被害者が1人の事件で、死刑が適用されるかどうかが焦点となっていた。

以前、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060626#1151276565

で、奈良で起きた女児誘拐殺人事件に関し、

この事件と、近く判決が宣告される広島の女児殺害事件は、この種事件で死刑と無期の限界を見極める上で、今後の重要な先例となる可能性が高い、と言えると思います。
従来の事件では、被害者が1名の場合、幼児であったり人倫にもとる残虐、わいせつな行為に及んだ後に殺害する、といった悪質性があっても、死刑は回避される場合がほとんどであったと思います。
しかし、上記の両事件で死刑が適用されることになれば、今後、死刑適用例は増える可能性が高いでしょう。

とコメントしたことがありますが、奈良事件は1審で死刑確定、広島事件も、この流れで行けば、今後、死刑判決が宣告される可能性が高く、この種事件は、被害者が1名であっても特段の事情がない限りは死刑、という司法判断が、今後、定着する可能性が高そうです。

追記:

とコメントしましたが、翌日の

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20081210#1228843690

で触れたように、原審の審理不尽がかなり指摘されたようで、必ずしも死刑方向での破棄ということではないようです。量刑の問題は、今後に先送りされた、と見るのが相当でしょう。