裁判員制度:準備「1年間で整う」−−島田・最高裁長官

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080503ddm012040021000c.html

国民の不安がなお強いことには「人の話が本当かうそか考えるのは日常やっていること。それぞれの率直な意見をぶつけて判断すれば良い結論が出る」と話した。

記事に出ている他の発言内容を含め、えらく強気なことを放言していますが、最高裁長官が強気なことを放言したからうまく行く、という簡単、単純な問題ではないでしょう。
国民が、日常生活の中でやっている「人の話が本当かうそか考える」ことは、その人が刑務所に行くかどうか、死刑になるかどうか、そういったことによって犯罪被害者やその遺族の気持ちが癒されるかどうか、自分の誤った判断で冤罪被害者が生まれたりその家族が苦しむかどうか、といった結果を生むようなものではありませんから、同列に論じることが、そもそも不見識ではないかと思います。
模擬裁判の様子を見ていても、「率直な意見をぶつけ」るのは結構なことですが、評議が暗礁に乗り上げた状態になることも多いようであり、「良い結論が出る」と、よく楽天的に言えるものだな、と思います。
これ位、面の皮が厚くないと、他人を蹴落として最高裁長官のような地位にはつけないのかもしれない、と思うと、何となく納得できるような気はします。

追記:

大本営発表
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%9C%AC%E5%96%B6%E7%99%BA%E8%A1%A8