最高裁に歴代4人目の女性判事 元慶大教授の岡部氏

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010041390001822.html

岡部判事は1974年に慶応大大学院修了。76年判事補。東京家裁判事などを経て93年に依願退官、弁護士登録。

出身母体の「枠」という観点で言うと、元々、最高裁判事15名中、5名いた弁護士出身者が4名になっていて、裁判官出身者が6名になっているのが現状です。そこに、学識経験者枠での登用とはいえ、弁護士出身でもある判事が出れば、弁護士出身が5名になって弁護士の頭をなでるような面がある上、裁判官出身という意味では従来の6名に加え7名になるわけで、しかも、「女性」を登用しているという得点も稼げるわけですから、国民には関係ないことですが、なかなか巧みな人事という印象を受けますね。
この手法で、もう1人、裁判官出身の学者が最高裁判事になれば、最高裁判事中、裁判官出身者が15名中8名と過半数を占めることになり、司法の世界を裁判官出身者で支配(?)するということも、今後生じてくるかもしれません。
かつては学者や検察官出身の長官がいたこともある最高裁ですが、キャリア裁判官が長官に就き裁判所の論理でがっちりと支配するところ、という傾向が、今後、ますます強まる可能性もありそうです。