医師不足、消える病院…都市圏でも

http://www.asahi.com/life/update/0406/TKY200804050228.html

地域を医師不足の大波が襲ったのは04年。免許をとった直後の医師の臨床研修制度が、新たに始まった年だ。
それまで新卒医師は主に大学病院で研修した。新制度では、自分が選んだ病院で2年間、基礎的な診療能力を身につける。研修医は地方の大学病院を敬遠、大都市の民間病院などに人気が集まった。
医師派遣の役割も果たしていた大学病院が人手不足に陥った。派遣先の地域の病院から医師を引き揚げた。
2年の研修後も、研修医は期待ほど大学病院に戻らなかった。大学院で博士号を取るより、民間病院で腕を磨きたいという若手も増えた。06年以降も引き揚げは続いた。

慢性的な医師不足は、医学部定員の増加や、結婚や出産等で現場を離れた女性医師の呼び戻しなどでカバーするしかありませんが、上記のような構造的な原因は、構造改革で手当てする必要があるでしょう。
対策としては、人材確保が難しい病院に勤務する医師に経済面でのインセンティブを与える、特に地方での情報不足、情報過疎に対する不安を解消するため各種医療情報を得やすい環境、バックアップ体制を整備する、都会指向が強い傾向がある医師を比較的短期間で循環させ都会から地方へ、地方から都会へと人が回転する仕組みを作る、といったことが考えられるように思います。
そのためには、どうしても「先立つもの」が必要ですから、ここは国費による思い切った予算措置が必要でしょう。