最近、相談を受けたある事件ですが、何人もの弁護士に聞き回り、誰も、口先ほど知識、経験がないため、適切なアドバイスがなされず、対応が次々と裏目、裏目に出て、事態がますます悪化していました。今さら、私に相談されても、後手に回っては、できることは限られています。聞けば聞くほど、間違った対応ばかりで、あきれはてました。いかに取り返しがつかない間違った対応であったかは、相談者に、思い切り、具体的に説明してあげました。
私の場合、自分ではできないことは、相談、依頼があっても「できない」とはっきり言って、お断りしたり知人の適切な弁護士を紹介したりしていますが、世の中には、相談、依頼があると、できもしないのに取り込んでしまう弁護士が非常に多いようで、結局、まずい対応により、依頼者だけでなく、後に相談を受けた弁護士にも迷惑をかけることになってしまいます。
でかい口をたたく弁護士に限って、うまく行かなくなった後は、いつのまにか身を引いてしまうものである（この辺の消え方のうまさは、仕事の能力と反比例していると、いつもながら感心させられます）、と改めて痛感しました。
私に任せておけば安心だ、私は○○に顔が利く、私は○○に詳しい、等と吹聴し、話が「うますぎる」弁護士には、十分注意しないと、気がついたら取り返しがつかないことになってしまっている可能性があります。この辺の事情は、平成電電や近未来通信などと、本質的には変わりありません。一見、立派そうな肩書きがいくつもついていても、中身はスカスカ、という場合があります（肩書きもなく、中身もスカスカ、という場合もありますが）。
そういう恐さを、しみじみと感じさせられました。
適切な弁護士から適切なアドバイスを受けましょう
