裁判員に選ばれたら、6割「自分の意見伝える」・民間調査

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060628AT1G2003R28062006.html

刑事事件について経験がある立場からアドバイスするとすれば、それぞれの事件には、争点というものがあるはずですから、裁判員になった人は、何が争点か、ということを頭に置き、問題意識を持って法廷での様子や証拠を見て行くとよいと思います。
何が争点かがよくわからなければ、できるだけ早めに、裁判官に聞いておくとよいでしょう。事実関係に争いがある事件であれば、事実関係についていくつかの争点がありますし、事実関係に争いがない事件でも、量刑(どのような刑を宣告するか)は必ず問題になります。
そういった争点について、ある程度メモをとったりしながら、自分なりの心証を形成(心の中で自分なりの意見を持つこと)して、評議の際には、そういった意見を遠慮なく言うべきだと思います。ただ、自分の見方が常に正しいとは限りませんから、他の裁判員や裁判官の意見にも謙虚に耳を傾け、自らの意見も見直す、という姿勢は必要です。
法律の専門家ではないので、専門知識がないのは、むしろ当然のことで、自分自身が、これまでの人生の中で培ってきた健全な常識をフルに働かせて、正しい結論を出すように努力する、ということが大切ではないかと思います。

裁判員制度に備え、小中高の法教育拡充…中教審方針」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060628ia01.htm