司法試験受験生の孤独

町村教授のブログのコメント欄で、「とおりすがり」氏が、

http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2005/10/exam_b071.html#comments

早稲田は勉強サークルが充実しているので受験の孤独感に襲われることが少ないようです。こんなメンタルヘルスが合格者増に結びついているのかも。
ひるがえって日本女子大で勉強して合格した知人は,キャンパスで浮きに浮いてしまったのが辛かったそうです。

とコメントしているのを読み、自分の受験時代を少し思い出した。
確かに、早稲田大学には、法律系のサークルがいくつもあり(私は「緑法会」というサークルに入っていた)、そこで一緒に勉強するなど、かなり役立った記憶がある。
しかし、司法試験受験生の孤独感は、その程度では癒されないほど深くて重いものがある。
これはどういう試験でも同じであるが、一緒に勉強はしていても、受験生という立場においては互いにライバルである。特に、私の場合、周囲にいる知り合いの受験生よりも、勉強の進度が非常に早く、大学3年生の時に択一試験に合格した後は、一緒に勉強するということが非常に難しくなって、ひたすら本を読んで考え、テープを聴き、予備校を利用し、答案を書き、自分なりにまとめて、といった作業を来る日も来る日も繰り返している状態で、言葉では言い表すことが難しいほどの孤独感を感じた。
ただ、こういった孤独感に耐え、自分を厳しく見つめて勉強したことで、精神的な強さは高まったと思うし、自分自身の人生の中で、そういった時期があったということは、いろいろな意味で有益だったという実感も持っている。
とはいえ、二度と再び味わいたくない孤独感であったのは事実である。