韓国外務省「靖国は平和を破壊した戦犯が集まる場所」

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20140422-00000049-jnn-int

日本の閣僚や超党派の国会議員が靖国神社を参拝したことについて、韓国外務省の報道官は「靖国神社は平和を破壊した戦犯が集まる場所であり、侵略戦争を美化している施設だ」とした上で、「そのような場所を参拝しながら周辺の国に未来の話をするのはむなしいことだ」と述べました。

この物の言いように接して、怒りを覚える日本人は多いでしょう。私も、正直、怒りを感じました。
ただ、冷静に考えてみると、こうした反発の元になっているのは、靖国神社へのA級戦犯合祀にあるのだろうと思います。それについては、昭和天皇が強い不快感を示され、それを機に参拝を取りやめられたことが、後に側近の記録から明らかになっており、今上天皇の参拝も、今に至るまで実現していません。
昭和天皇が、個々のA級戦犯に対して、不快な思いを抱かれていたとは考えられないものがあります(あの時こうしてほしかった、といった思いはあったと思いますが)。しかし、そこは政治的な感覚に優れた方でしたから、A級戦犯が合祀されたことで、海外、特に戦時中に日本に占領され植民地化されていたような諸国にいかなる印象を与え反発されるか、といったことに、強い憂慮の念を持たれたことは容易に推察できます。
上記のような誤解も伴う反発に対し、それは誤解であり誤りであるとはねつけ続けることは、たやすいことではあります。しかし、それでは国家間の摩擦、軋轢は解消されず悪化するだけでもあります。靖国神社は、国家が管理するものではない、宗教法人ではあるものの、戦後、長く、厚生省(厚生労働省)内の旧軍人グループと密接な関係を持ちつつ合祀者を選定してきた経緯もあることは既に広く知られているところであり、単に、はねつけ独善的に振る舞うだけでなく、日本国内でも批判がある、昭和天皇ですら不快感を抱かれたようなところは是正を図り、靖国神社が持つ本来の性格を前面に出してできるだけ広く理解を求め、静かな環境の中、究極的には今上天皇の参拝が実現するようなところまで持って行かなければならないと感じます。