http://mainichi.jp/select/news/20130726k0000m040140000c.html
事件は今年1月12〜13日、堺市北区の駐車場の乗用車から給油カードが盗まれ、同市西区のGSでこのカードが給油に使われた。
府警北堺署はGSの防犯カメラの映像などから、今年4月24日に男性をカード窃盗の疑いで逮捕し、5月15日には、このカードでガソリンを盗んだ疑いで再逮捕した。地検堺支部は6月4日、ガソリンの窃盗罪で男性を起訴したが、男性は一貫して否認していた。
その後、男性の弁護人が自動料金収受システム(ETC)の記録を確認したところ、ガソリンが盗まれた時間帯に、男性はGSから約6.4キロ先の高速道路入り口を通過していた。GSの防犯カメラの記録時刻も8〜9分ずれていたという。
他の記事もいくつか読んでみましたが、上記の記事の中にある、「GSの防犯カメラの記録時刻も8〜9分ずれていた」点を看過していた点が致命的であったようですね。こうした機器の時刻は、自動で同期させたり手動で合わせたりしていないと、徐々に正確な時刻とはずれてくることがあるものです。従来の警察捜査では、そういった「時刻」の重要性はすぐに気付いてち密に確認、検証するのがごく普通だったと思うのですが・・・。ETCの記録も確認すればすぐにわかることで(そもそも弁護人が確認できているわけですから)、かなり粗雑な捜査でしかなかった、そういう捜査が起訴にまでつながってしまった、というところに、今の日本の捜査の質の低下を感じざるを得ません。
劣化した捜査で、無実の人が簡単に起訴されてしまう、恐ろしい時代が正に出現しつつある怖さを感じます。