話題になっていることもあって、仕事の合間に、ささっと行って観てきました。
私にとって、ジブリ作品は、従来、自分とは違う世界のもの、という感覚が強かったのですが、あの零戦を設計した堀越二郎氏がモデルになっているということで、違う世界とはいえ観ておかなければ、と思ったものでした。
感想としては、やはり違う世界だな、と感じつつも、堀越氏自身の著書から感じられる、また、零戦を取り上げた本に出てくる堀越氏の人物像、性格といったものを、うまく取り入れた作中の人物像になっている、ということは、強く感じましたし、こうした作品を通じて、零戦や堀越氏、堀越氏とともに身を粉にして働いていた人々の姿が、現代に生きる、特に若い人々に少しでも伝わることに大きな意義がある、ということも感じました。
私がかつて読んだ本の中では、堀越氏自身による、
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は、零戦開発への道が克明に描かれ参考になりましたし、
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や
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は、当時の戦史も交え、また、零戦の後に堀越氏らが開発しようとして成功しなかった戦闘機「烈風」の開発秘話も紹介されていて、とても興味深かった印象があります。「零戦燃ゆ」は、やや長いですが、敗戦に至る日本の戦史をきっちりフォローしておきたい人は読んでおくべきものでしょう。
戦後の日本の歩みについて、重大な岐路に立っている今、こうした映画、書籍で過去に学び未来を考えようという人が1人でも多く出ることを願ってやみません。そして、そのことは、既にこの世にはない堀越氏や堀越氏とともに当時を生きた人々が強く願っていることでもあるでしょう。