先に亡くなった作家の伊集院静氏の「大人の流儀」に、このホテルに滞在していた当時のことが繰り返し出てきて、どういうホテルだったのか興味、関心があったのですが、この本の存在を知り、読んでみました。
成り立ちやその後の変遷などが、関係者の手により丁寧に紹介されていて、そこにいた伊集院氏や夏目雅子の姿も思い浮かべ、しみじみと読みました。
木造建築であった以上、老朽化による取り壊しはやむを得なかったと思いますが、こういうホテルが存在し、それを皆で維持して楽しんでいく社会、というのは今後も育んでいきたい気がします。