<脱法ハウス>1.6畳「住所OK」 記者が滞在してみた

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130606-00000006-mai-soci

契約には、現金(初回登録料2万1000円と日割り計算した当月分の利用料)、身分証明、印鑑、顔写真1枚が必要だ。館内規則は「住居や宿泊施設ではない」とうたい、契約書の使用目的欄に「倉庫」と自筆で記入させられた。

私の場所は1階で広さ2.5平方メートル(1.6畳)。東京都条例が定める居室の最低面積(7平方メートル)の約3分の1だ。利用料は月2万9000円(光熱費込み)。3万円台後半の部屋もある。各室に鍵がかかるが、ベニヤの壁は天井まで届いていない。備品はゼロで電灯も持ち込んだ。

私が、大学生当時に住んでいた部屋が、木造で築30年以上のアパート、6畳1間で共同トイレ(もちろん風呂無し)で、家賃が月額3万円であったことをこの記事を読んで思い出しました。上記の「脱法ハウス」よりは広かったですが、かなりぼろくて、深夜になるとネズミも出て、どうも、室内にもネズミが侵入していたようで、書棚に置いていた本に、かじられたような跡があって驚いたことがありました。司法試験に合格した後、実務修習で広島へ行くまで住んでいましたから、通算で4年4か月ほど住んでいたことになりますが、引っ越しの際に、引っ越し業者が、ここでよく我慢して住んでいましたね、と、しみじみと言っていたのが思い出されます。そう言われても腹も立たず、確かにそうだな、ここに入った時は田舎から出てきた大学1年生だったのが司法試験に合格して司法修習生になって実務修習へ行くので出て行くんだな、我ながらよく頑張ったな、と感慨にふけったものでした。
東京という街には、あまりお金がないものの夢や希望を持って頑張っている人が多数いて、こうした、劣悪であっても安く住める場所が、常に求められているという側面があると思います。需要があるところに、供給してビジネスにしようという人々が出てくるのは必然でしょう。
記事を読んでも、消防法違反などいろいろと問題があるようで、そのような問題は是正される必要があると思いますが、私自身のかつての経験に照らし、都会というものが抱えるものについて、考えさせられました。