- 作者: 佐藤大介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/06
- メディア: 単行本
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韓国に留学し、特派員として駐在したことのある著者によるものですが、韓国社会の実情について、いろいろと紹介され、新書なのでさらっと読めて、なかなか参考になる内容でした。
書名にもなっているように、韓国社会は、幼いころから高学歴を目指し激越な競争が行われ、そういった競争は、脱落するまで続く(脱落すると復活は困難)、2番ではなく1番にならなければならない、という厳しさを持ち、自殺率も高く、大きな問題になっていることが紹介されています。何事にも適度な競争は必要で、それにより活力が生まれ、より良い方向へと進むものであるとは思いますが(それは現在の韓国社会の活力を見ればよくわかります)、行き過ぎた競争が人々を疲弊させ自滅させる怖さ、ということも、しみじみと考えさせられました。
今後も、日本とは相互に様々な交流を持つ機会が多い隣国であり、多少でも、そういった韓国を見る視野が広がったような気がしています。