スマホから勝手に情報流出=100万件以上か、特定アプリで

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012041400157

アプリを実行すると動画が再生される一方、スマホ内の電話帳に登録された電話番号やメールアドレスなどの情報が、勝手に外部のサーバーに送信される設定になっていた。

昨年、刑法で不正指令電磁的記録に関する罪(いわゆるウイルス罪)が新設され、それについては、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20110907

で解説めいたコメントをしたことがありますが、上記のアプリについては、「使用者の意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える」ものである可能性が極めて高いと言えるでしょう。同罪の中の、作成罪のほか、関与形態により提供、供用罪に該当するのではないかと思います。
こうした手法で、ゲーム関係のアプリを装い、膨大な個人情報を根こそぎ持って行ってしまうようなことが、スマートフォンが広く利用されるようになったことで、現実に可能になっていることは深刻な脅威と言え、特に、違法、不当な内容のアプリが簡単に出回りやすいAndroidの分野では、当面、個々の利用者が注意を払うしかないでしょう。とは言え、それで防止しきれるものでもなく、不安な人はAndroidスマートフォンは使わず、アプリに対するアップルによる審査でそういったリスクが小さく、低く抑えられているiPhoneを利用するのが、実行しやすい自衛策にはなると思います。