<仮釈放率>戦後最低…厳罰化が審理に影響 法務省まとめ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090625-00000007-mai-soci

仮釈放は刑務所長が申し出た場合などに、全国8カ所の地方更生保護委員会が審理する。悔悟の情や再犯可能性、社会感情などを基準に、委員が是非を決める。このため、社会の処罰感情の高まりの影響を受けやすいとされる。更生保護法の施行により、07年12月からは仮釈放審理に際し、被害者が意見できる制度が導入された。施行後は、被害者感情がより強く反映されているとみられる。
刑期を2割以上残して仮釈放を認められた受刑者の割合も、03年の45%が07年には32%に減少。満期近くまで服役するケースが多くなっていることを示している。

上記の引用部分にあるような状況は、先日読んでかなり参考になった

更生保護入門

更生保護入門

でも紹介されていました。犯した犯罪行為に対するペナルティ、償いとしてどこまで服役すべきかという問題と、更生、社会復帰促進のためどの時点で仮釈放すべきかという問題は、二律背反的な側面があり、現状では、前者のほうにやや傾斜しつつあるようです。しかし、前者に傾斜しすぎてバランスを失することになれば、過剰収容がますますひどくなったり、出所者の再犯率がますます高まるなど由々しき状態にもなりかねず、更生保護委員会の果たすべき役割に期待されるものは大きいのではないかと思います。
記事にあるような傾向が、今後、どのような方向で進むのか、当面、目が離せないという気がします。