県警、関係者『無罪判決ではない』

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20090605/CK2009060502000123.html

菅家さんを逮捕した県警の元捜査幹部は「高検の判断が出たことは、受け止めるよりほかに仕方ない」と苦渋の表情。だが「再審開始イコール無罪ではない」とも強調した。
菅家さんが自白したとされる十八年前の夜。足利署捜査本部の取調室で捜査員の手を握り、泣きながら「やった」と認める菅家さんの姿と、大勢の市民が署を取り囲んだ様子が目に焼きついている。
「県民の期待のもと、全力の捜査だった。間違いはない。DNA型鑑定以外にも、自白だって、状況証拠だって崩れていないじゃないか。動じずに裁判の行方を見守る」と、自らに言い聞かせるようにつぶやいた。

捜査機関が、いかにも怪しげな人間であるという状況証拠なるものを提出してくる、泣きながら本当に反省悔悟して自白しましたなどと言い募る、しかし、高度に進んだDNA鑑定により無実であることが完全に証明されるという、自白、状況証拠等の危うさといったことを、強く認識する必要があるでしょう。上記の「元幹部」には、おそらく死ぬまでわからないと思いますが、特に自白の危険性、捜査を進めるだけでなく大きく誤らせる場合もあるということに、心ある人々は深く思いを致すべきです。
栃木県警は、最近も、

強盗2件で誤認逮捕、起訴 栃木県警と宇都宮地検
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050218#1108686911

という失態を演じており、特に1課事件について、致命的な問題を代々継承している警察なのかもしれません。

追記:

私自身の苦い経験も含め、改めて紹介しておきましょう。

虚偽自白
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050128#1106841589
虚偽自白(続)
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050129#1106971701
虚偽自白(続々)
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050131#1107104723