民事事件

最近、事務所にこもって、受任している事件の書面を作成している時間が長く、それで腰痛にもなっている面がありますが(今のところ小康状態ですが)、考えてみると、そのうち半分強の時間は、刑事事件ではなく民事事件に費やされていて、民事事件も、私にしてはそれなりに手掛けているということを改めて認識しています。
数えてみると(弁護団に加わっている事件は除く)、

高裁係属中の事件・・・4件
地裁係属中の事件・・・6件

で、ごく最近、仮処分命令申立寸前まで行って準備をほぼ整えたにもかかわらず必要がなくなって取りやめたものが1件あったので、それを予定通り申し立てていれば11件になっていたところでした。
弁護士になる前は、検察庁で刑事事件ばかり取り扱っていて、弁護士になった後も、当初はヤフー株式会社勤務で、その後も、いわゆるイソ弁として民事事件を学ぶという機会がなく、一種の独学でここまで来ていますが、それだけに、緊張感を持って勉強してきた面はあって、まだまだ学ぶことは多くありますが、「ヤメ検」のイメージとしてよく語られる、民事がわからない、刑事しかできない、といった状態にはならずに済んでいるのではないか、と自分なりに思っています。
検察庁にいた当時は、自分が民事訴訟代理人として法廷に出ていたり、供託のため法務局へ行ったりする姿は想像もできませんでしたが、法律家の端くれとして、そういった経験ができるようになったのも、自分自身の経験としては良いことだったと感じています。
知人の弁護士に聞いて教えてもらったり、自分で本を読んで調べてみたりと、いろいろ勉強する中で、意外と役立つのが、複数の弁護士で弁護団を組んで取り組んでいる中で聞く他の弁護士の意見、見方といったもので、刑事の感覚に特化している面があった私としては、なるほど、そういう見方もあるんだな、ここはこう見るべきなんだな、といったことがよくわかり、かなり勉強になってきたという実感を持っています。弁護団の中に身を置くということには、そういったメリットもある、ということでしょう。
刑事にしても民事にしても、書面作成は骨が折れるものではありますが、地道に頑張るしかなく、時々襲ってくる腰痛に耐えつつ書面作成にいそしむ日々が、今後も続きます。