日弁連、最高検の検証批判 「一部録画を正当化」

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009032501001058.html

日弁連は意見書で「虚偽自白の危険性という観点が欠けている」と指摘。一部録画と全部録画のどちらが有用かを比較しておらず「任意性の争点を解消する効果があるとしているが、単なる推測だ」と批判している。
また、自白調書の任意性立証のため公判でDVDが再生された16件のうち、1件で任意性が否定されたという点について「一部の録画だけでは、誘導や迎合が見落とされる危険が極めて高い」と、全部録画の必要性をあらためて強調した。

取調べの一部だけ録画・録音すれば良い、ということであれば、録画・録音していない場面で徹底的に任意性を喪失させるような取調べを行っておき、抵抗する気力も体力も奪い去っておいた上で、さあ、この辺で録画・録音しましょうね、ということにすれば、極めて従順で何ら抵抗しない被疑者の姿を残せるでしょう。そういう性質のものを見て、任意性があるとかないとか議論すること自体が無意味であり虚しいことである、といった健全な感覚を持たないと、この問題に対する適切な答えは永遠に出ないのではないかと思います。
「最高」検察庁の名に恥じないような見識が期待されます。単に威張るのがうまかったり建物の中の高い所にいるだけでは、最高の名が泣くでしょう。