ライブドア・ショックから3年--相場復活を期待する声高まる

http://v.japan.cnet.com/news/article/story/0,2000067548,20386571,00.htm

2006年1月16日、証券取引法違反の容疑でライブドア(現LDH)へ東京地検特捜部が強制捜査に入り、それを受ける形で新興市場を中心に株価が暴落したいわゆる「ライブドア・ショック」。そんなライブドアショックから丸3年が経過した。株式市場では3年という期間は長期的な観点からの転換ポイントのひとつとして意識されるサイクル。2009年の相場復活を期待する声が高まっている。

ライブドア事件を総括するには、まだ時期が早いという気がしますが、企業におけるコンプライアンスが厳格化する、厳格化しなければならないという考えがますます強くなるという過渡期、転換期の、一種の混乱の中で起きたということは言えるように思います。従来の企業カルチャーとしては、嘘も方便、本音と建前の使い分け、結果を出すためには多少の汚い手段はやむをえない、といった風潮が根強くありましたが、そういった考え方が理念として徐々に否定される中で、人の意識、身に付いた考え方というものは容易には変わらなかった、そういう中でこの事件は起き、摘発されたという印象はあります。
過渡期、転換期であっただけに、法の網にかかってしまった人や組織(ライブドア関係者のような)と、そこからすり抜けてしまった人や組織が出てしまった、ということも言えるでしょう。その意味で、前者が、後者を捉えて不公平感を強く持つのも無理からぬ面があり、従来は執行猶予がつくことがほとんであったというこの種事件の量刑相場が、躊躇なく実刑判決を宣告するという形に大きく踏み出したということについても、上記のような時期、事情の中の事件に対するものとして、果たしてそれで良かったのかという疑問を生み、そういった疑問は、今後も指摘され続けて行くのではないかと思います。
相場復活を目指す前提として、安心して取引ができる環境作り、健全な証券市場形成やそのための企業におけるコンプライアンスの強化ということを、単に建前としてではなく本音の部分でも実行する必要があり、そうでなければ、相場が復活しても、砂上の楼閣のようなもので、いつ根底から覆るかわからないということになってしまうように思います。