堀江元社長、22日に控訴審 “復権”かけ、再び攻防へ

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200802170199.html

控訴審で、弁護側はあらためて無罪を主張する方針で、被告の“復権”をかけ、検察側との激しい攻防が再び繰り広げられそうだ。

刑事の控訴審は、いわゆる「事後審」であり、裁判をもう一度やり直すわけではなく、一審の審理、判決の当否を判断する、という構造になっているので、「激しい攻防が再び繰り広げられ」るかどうかは、

1 高裁が、1審の審理内容、判決内容について、証拠関係に照らし、どこまで疑問を持つか
2 1を踏まえ、1審の証拠調べについて、どこまで不十分と判断されるか
3 1及び2を踏まえ、新たな証拠調べがどこまで行われるか

によると言えるように思います。
この裁判では、公判前整理手続が採用され、その中で、争点の整理やそれを踏まえた証拠調べ請求が行われた後に、審理が進められたと聞いていますから、常識的に考えて、やり残したことが数多くある、とは考えにくいものがあります。上記の1について、裁判所が疑問を抱かない、あるいは、抱いてもごくわずかにしか過ぎない、といった状態であれば、「激しい攻防が再び繰り広げられ」る前に、あっけなく審理が終わってしまう、という可能性もなくはない、と思います。
控訴審がどういった展開になるかは、第1回公判の様子により、ある程度予想がつくでしょう。