旧居保存活動に自粛求める 松本清張さんの遺族側

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008010801000862.html

福岡県によると、清張さんの長男が同日、県庁を訪れ、同会から申請されている特定非営利活動法人NPO法人)認証について慎重に審議するよう県に要請した。
関係者によると、遺族らは(1)旧居は他家の所有となって50年経過し、改装などで当時の面影は消え再現は不可能(2)松本清張は名前を使って募金活動するような行為を嫌っていた(3)「清張の会」は遺族と関係も面識もない−などを理由に会の活動を批判している。

以前、皇后陛下の生家について、保存を求める運動が、皇后陛下のご希望に沿っていない、ということが問題になり、結局、取り壊されることになった、ということがありましたが、それと似たような問題を感じます。
松本清張が世に出るまでの半生は、

半生の記 (新潮文庫)

半生の記 (新潮文庫)

を読むとよくわかります。私は、高校生のとき読みましたが(夏休みか何かで学校から出された宿題でした)、人間に対する鋭い洞察力など、清張作品を生み出す原動力となったものが、世に出るまでの長い下積み生活や、その中での様々な苦労等である、ということがよくわかる、その意味で、清張作品に興味を持つ人にとっての必読書ではないか、と思います。