《法廷から》プライド高き検事のつまずき

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/071027/trl0710271037000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/071027/trl0710271037000-n2.htm

検察側は、反対尋問ではかつての同僚を気遣うかのように「多くの検察官がこの事件を悲しく、寂しいと思っていることだけを理解してください」と諭しただけで、懲役2年を求刑した。被告は「被害者の方に対して、そして検察庁の方々に対して大変申し訳なく、情けなく思っています」と頭を下げた。

法廷で自分の弱さを包み隠さずさらけ出した被告には、検事として胸を張っていた時期よりも、人間の弱さがわかるはずだ。正しいプライドを持って、新たな仕事にあたってほしい。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070818#1187391205

でもコメントした、告訴取消書を偽造した元検事の公判に関する記事ですが、このような犯罪を生んだ背景、特に検察庁の組織としての問題点(事件数の増加に対応できていない、事件を抱えて苦しむ個々の検察官を適切にフォローできていない、体調が悪くても言い出せない等々)といったことに目を向けず、単に、その検事の個人的な問題、その検事が悪かっただけ、という捉え方しかできない記事で、底が浅くてつまならいな、と思いました。なぜ、公判検事が、上記のように「諭しただけで」さっさと公判を終わらせようとしているのか、といったことに目が向けられないような記者は、永遠に、検察庁等でもらってきた情報を、権力の広報機関であるかのように、その掌の上で無批判に書き続けるようなことしかできないでしょう。マスコミとしての、一種の自殺行為と言っても過言ではないと思います。頭の中から脳が取り出せるのであれば、一度、全部取り出して、どこかで点検でもしてもらったほうが良いでしょう。>こういう記事を書く記者
こういった記者や、そのような記者がいるマスコミには、たとえ取材の申し込みがあっても、忙しいのに馬鹿らしくて、何も話す気にはなれないですね。