「地に墜ちた日本航空」

地に墜ちた日本航空―果たして自主再建できるのか

日本に戻る機内で読みました。
書名は、ややセンセーショナルですが（日本航空の危機に便乗した中身の薄い本のような印象を与えかねません）、内容は、至って真面目な分析、検討に終始していて、書名の付け方に問題を感じました。
日本航空が抱える問題は、日本航空だけの問題ではなく、歴史のある、かつては輝いていた時期もある大企業が斜陽になった場合に抱える種々の問題点が凝縮されている、と言っても過言ではないと思います。今後、日本航空が破綻へと向かうのか、何とか再建されるのかはわかりませんが、いずれにしても、ビジネススクールの教材にでもすると勉強になるのではないか、という気がしました。
日本航空が提供してきた質の高いサービス、海外在住の日本人などに対して提供してきた様々な便宜、日本を代表するナショナル・フラッグ・キャリアとしての地位等を考えると、このまま自滅、破綻させてしまうのは、いかにも惜しいと思います。一旦解体し最初からやり直す程の覚悟を持った自主再建が強く求められるでしょう。