談合摘発は最多の38件 警察庁、今年まとめ

http://www.asahi.com/national/update/1207/TKY200612070358.html

同庁の漆間巌長官は7日の記者会見で、「入札妨害の背後には贈収賄が隠れていることが多い。国民が不正を問題視しており、様々な罪名を使って切り込むことが大切だ」と述べた。

談合や競売入札妨害は、関係者も多く、利益を得られなかった者に恨みつらみが残りやすいという面があり、捜査機関が端緒を得やすい側面があると言えるでしょう。また、従来は、情報提供により談合組織から排除され干上がってしまう、ということを恐れ情報提供を渋っていた人々が、そういった手法自体に先がないと見て、積極的に情報提供してくる、という流れも出てきているように思います(独禁法改正による課徴金減免制度もそのような動きを後押しすることになるでしょう)。
警察庁長官が指摘するように、談合、競売入札妨害事件を「入口」にすることで、「出口」の贈収賄事件に到達するチャンスが生まれると言え、また、仮に出口にまで到達できなくても、入口事件だけでもやった意味がある以上、今後とも、警察も、検察庁に負けることなく積極的に取り組むべき分野と言えるでしょう。
特に、東京、大阪などの大都会以外の地域では、地元に密着した警察のほうが、特に上記のような分野においては検察庁よりも情報は得やすく、端緒をつかみやすい、ということが言えると思います。