角川春樹「身銭を全部はたいて作りました!」『男たちの大和/YAMATO』公開初日

http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=1751

この映画は、是非、観たいと思っています。大和沖縄特攻については、いろいろな議論が行われており、私自身も、その正否、意味を考えることがありますが、今もって考えがうまくまとまりません。
作戦としては、無謀であり、やるべきではなかった、というのが「正論」でしょう。戦争自体を、もっと早くやめておくべきだった、そもそも開戦に踏み切るべきではなかった、というのも、正論だと思います。
ただ、大和出撃当時に思いを致すと、沖縄が米軍の猛攻を受け、県民も献身的に協力し、多大な犠牲まで出して必死に戦っているという状況の中で、国民の血税により建造された大和が、無為に瀬戸内海で浮いているわけには行かなかった、ということは言えるのではないかと強く感じます。可能性が低くても、ゼロとは言えない以上、大和を沖縄特攻に投入し、何とか戦局を挽回したいと考えた連合艦隊司令部の判断には、賛成はできませんが強く共感を覚えるものがあります。
大和まで投入し、多大な犠牲を払ってまでも沖縄戦の戦局を挽回しようとした、という点に、歴史的な意義があると言えるかもしれません。
映画を観て、大和沖縄特攻について、改めて考えてみたいと思います。

「沖縄決戦―太平洋戦争最後の激戦と沖縄県民の戦い」〈歴史群像〉太平洋戦史シリーズ (49)
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050324#1111591634