監査法人 問われるもの

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050922/mng_____tokuho__000.shtml

いろいろと考えさせられる記事ですね。
私も、検事の時にはよくわかりませんでしたが、「なんとか士」(弁護士、公認会計士など)という仕事をするということは、それだけで、それなりの経費がかかるものです。私のように、一人で事務所を維持しているような弁護士でも、経費というのはかかるものだな、と思うくらいですから、大きな法律事務所、大きな監査法人では、普通の人が想像する以上の多額の経費が恒常的にかかっているものと思います。
お金をもらっている相手に対して厳しく監査しなければならない、という仕組みは、顧客(特に大口顧客)を失い事務所経営を危機に陥れかねない大きなリスクを常に抱えているということになります。
このようなリスク(顧客におもねれば今回の事件のようなことになりかねず、これも大きなリスクです)を回避するためには、この記事で紹介されているような、監査料を顧客以外からもらう仕組みに改めるのも一つの方法と思われます。
現行の仕組みを変えないのであれば、不正ができない仕組み(金融庁による監督、不正行為に対する厳格処分、相互監視システムなど)を精緻なものにして盤石の体制にするしかないでしょう。