取調べの可視化

ボツネタのコメント欄で、上記の問題について活発な議論が展開されていますが、私の意見は、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041224#1103816919

を見ていただければ、と思います。
確かに、吉展ちゃん誘拐殺人事件(本田靖春「誘拐」参照)のように、被疑者の自白がなければ絶対に解決しない事件というものはあり、それだけに、日本の捜査機関は、いかに自白を獲得するかに苦労を重ねてきました。私も、かつてはその片隅に身を置いたこともあり、捜査機関のそういった努力が、数々の難事件を解決してきた(例えば、上記事件における平塚八兵衛刑事の取調べがなければ事件は永遠に解決されず吉展ちゃんのご遺体もご遺族のもとには戻らなかったはずです)ということも、痛いほど理解できます。
それだけに、悩みも深いのですが、今のところは上記のエントリーのように考えており、今後も、しがない一弁護士として、引き続き検討を重ねて行きたいと思っています。

追記:

上記の「誘拐」の中の、平塚八兵衛刑事の取調べにより被疑者が自白するシーンは、圧巻です。熟練した取調官が、綿密な調査の上、被疑者の心の琴線に触れつつ、圧倒的な迫力で一気に自白へと至らせる場面が描かれています。