高裁も親子関係認めず 「代理出産契約は無効」

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005052300115&genre=D1&area=O10

田中壮太裁判長は決定理由で「代理出産の契約は公序良俗に反し無効」と指摘。明確な法的規定がない中で、違法性を強く打ち出した高裁の判断は、代理出産をめぐる議論に影響を与えそうだ。

専門外の弁護士の感想になってしまいますが、尊重されるべき「自己決定権」というものを、この決定は軽視しすぎているのではないか、という印象を持ちました。
個々人の自己決定権が尊重され、親子関係についても、従来の枠組みを超えたものが生まれてくれば、「従来の枠組みを超えている」から、即、「公序良俗違反」とは言えないでしょう。
最近、故・四宮先生の民法総則(補訂版)が新たに出たので購入しており、公序良俗のところを少し読んでみましたが、公序良俗についての考え方は、時代につれて変わるものだと改めて思いました。
裁判所が、倫理とか秩序について、保守的な考え方を墨守し、判決や決定を通じて国民に押しつけるという構図は、非常に危険であると感じます。