コメントへの回答(その2)

司法研修所を廃止し、司法試験合格者を大幅に増加させるというのも、一つの考え方であり、否定はしませんが、もし、そういった道を選択するのであれば、「質の確保」に関する実効性のある手当てが不可欠でしょう。よく、「市場での競争」を口にする方がいますが、一生に一度あるかないかという訴訟で、極めて問題のある弁護士に引っかかって全財産を失うといったことが続出するようなことになれば、

現行でやってこられた方々の「質」を何でお測りになっていますか?
これも物差しは自分達の脳みその中にある、ということではありませんか?

500名程度であった合格者が1000名になり、1500名になり、さらに3000名になる、ということであれば、「質の低下」を危惧するな、というほうが無理でしょう?まして、司法研修所を廃止する、ということになれば、なおさらです。
事実、十数年前は、多くて数名程度であった2回試験(司法研修所の卒業試験)における合格留保者が、今年は40数名出ています。すべての人が質が悪い人、とは言えないかもしれませんが、質の低下を示す一つの兆候ということは十分可能でしょう。
そういった議論をしている中で、「現行でやってこられた方々の質の物差し」を論じる意味がありますか?
個々の人を見れば、優秀な人もいればそうではない人もいる、しかし、合格者が大幅に増加すれば、以前と比べて質が低下する恐れがあるから質を確保するための手だてを考える必要がある、という議論が、そんなに気に入らないんですか?

>そもそも、新司法試験と新司法修習のスキームでは、現在、司法研修所で行っている前期教育(実務修習に入る前に行われている集合教育)の部分は、法科大学院で行うことになっているはずですが、現状を見たとき、強い不安を感じるのは、おそらく私だけではないでしょう。「実務教育」と言葉で言うのは簡単ですが、・・・(中略させて頂きました)(必然的にかなりハードな内容です)、こういったあたりについて、現在、既に「努力」されている法科大学院が、どこまできちんとフォローされるのか、よく見させていただきたいと思っています。

なるほどそうですか。
では、落合さんが関与されている法科大学院はいかがですか?
落合さんがフォローできない(=責任が取れない)ものはお辞めになるのがよろしいのではないでしょうか。

私は、単なる非常勤講師で、法科大学院の設立、運営には一切関与していません。自分が担当する科目(1科目だけ)以外についても、何ら関与することはありません(当然ですが)。
そういった立場で、自分が関与する科目以外について、何をフォローし、何の責任が生じますか?こちらこそ、興味があるので聞かせていただきたいですね。イラクの治安の悪化について、日本にいる一国民である我々が責任取れませんね?それと同じです。
フォローもできず、責任の取りようもないことが、なぜ「辞める」という話に結びつくのか、理解できないですね。