相馬野馬追で馬2頭死ぬ 日射病などで 観客ら83人熱中症や疑い(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
今夏の開催日は晴天で、本祭りの30日は相馬市の観測所で最高気温が35度を超えた。同市の7月の平均気温は26・2度で、統計の残る47年間で過去最高だった。
今回の野馬追には馬361頭が出場し、日射病になった馬の救護は南相馬市内の会場だけで111件に上り、昨夏から約40件増えた。死んだ2頭はいずれも30日に倒れた。
記事では、単なる残念な出来事のように紹介されていますが、動物の愛護及び管理に関する法律違反で刑事罰の対象にもなり得る可能性をはらんでいます。
同法44条2項では、
愛護動物に対し、みだりに、その身体に外傷が生ずるおそれのある暴行を加え、又はそのおそれのある行為をさせること、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、その健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束し、又は飼養密度が著しく適正を欠いた状態で愛護動物を飼養し若しくは保管することにより衰弱させること、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排せつ物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体が放置された施設であつて自己の管理するものにおいて飼養し、又は保管することその他の虐待を行つた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
で、愛護動物には馬も含まれます。
環境省のサイトでは
動物虐待とは、動物を不必要に苦しめる行為のことをいい、正当な理由なく動物を殺したり傷つけたりする積極的な行為だけでなく、必要な世話を怠ったりケガや病気の治療をせずに放置したり、充分な餌や水を与えないなど、いわゆるネグレクトと呼ばれる行為も含まれます。
とされていて、最高気温が35度を超える酷暑の中で、馬を疾走させる行為は、「みだりな酷使」に該当する可能性が高いでしょう。該当すれば、法定刑に懲役刑も含まれる犯罪行為です。
動物愛護の観点から、動物を使用するこの種のイベントは、特に猛暑の中では十分慎重に行わないと、関係者が刑事罰にも問われかねない、ということでしょう。