参加している読書会の課題図書であったので読んだのですが、なかなかおもしろい本でした。
著者は、欧米のエリートが芸術、哲学の素養を重視しエリート養成機関でもそれらが教えられていることから説き起こし、論理的、分析的思考だけでは対処できない問題が多く、そういったものに拘泥しない美意識、研ぎ澄まされた感覚といったものが重要であると主張します。
私も、この本を読む直前、あるところで、判断力を支えるのが感覚であり感覚を研ぎ澄ますためには良いものを見て鍛錬することが重要だ、といったコメントを書いたばかりであり、著者の主張には賛同できるものがあって、興味深く読み進めることができました。
とかく論理、分析、数字といったものに我々は拘泥しがちですが、それでは足りないということを考える上で参考になる本だと思います。