歴史に残る稀代のプロレスラー力道山は、早世したこともあって神格化されている面があり、取り上げた書籍も多くありますが、本書のように、その未亡人に光を当てたものはそれほどないのではないかと思います。興味を感じて通読してみました。
航空会社の客室乗務員であった女性が、縁あって力道山と結婚し、結婚後程なく夫を亡くし、その後、夫の手がけていた事業を引き継いで懸命に生きていった、その半生が紹介されていて、未亡人が歩んだ半生も稀有なものであったという印象を強く受けました。
力道山がもっと長く生きていれば、日本のプロレス界ももっと違ったものになっていたでしょうし、未亡人も、未亡人にならずにもっと違った人生を送れたでしょう。
力道山を刺した人物も既にこの世にはありませんが
今頃、あの世で力道山と語り合ったりしているのでしょうか。どちらもなかなか読ませる内容でした。