偽ニュース対策、各国が法制化 国内の自主規制は実効性が課題に

偽ニュース対策、各国が法制化 国内の自主規制は実効性が課題に(産経新聞) - Yahoo!ニュース

海外では日本に先駆けて対策の議論が進む。フランスでは2017年の仏大統領選でSNS(会員制交流サイト)で候補者を攻撃する真偽不明の情報が拡散したことなどを踏まえ、選挙に関する偽情報の申告があった場合、裁判官がプラットフォーマーに送信防止を命じることができる法律が18年に制定。ドイツやシンガポールなどでも相次いで法規制が成立している。
一方、日本での対策は法規制ではなく、IT企業に自主的な取り組みを促すことが柱となった。海外と比べれば深刻な問題になったケースが少ないうえ、表現の自由を萎縮させるとの懸念が多くの関係者から強く指摘されたことから「最初から規制をつくって前のめりになる必要はない」(総務省担当者)との判断だ。

 日本においても今なお主流な「表現の自由論」の根底には、表現の自由市場において問題のある表現は自ずと淘汰されていくという、19世紀、20世紀的な、インターネットもなかった時代の牧歌的な表現観が根底にあります。

しかし、今や、インターネット、SNSを駆使してフェイクニュースを垂れ流し、愚民をたぶらかしてアメリカ大統領にまで上り詰める人物まで出る有様で、古典的な自由市場論は、既に根底から覆っているという見方は十分に可能でしょう。

そうであれば、適切な規制をかけなければならないという方向へ議論が進むのは必然的なものがあります。

日本の「有識者」「官僚」は、刷り込みが強く、古典的な自由市場論の枠組みから踏み出せずにいますが、世界的には、新たな状況に応じた新たな取り組みが進みつつあるということでしょう。