アップルiOS端末の位置情報収集をめぐる続報 - 米議員がS・ジョブズ氏に説明要求、など

http://wirelesswire.jp/Watching_World/201104221048.html
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Wall Street JournalWSJ)では、独自の調査によって、アップル(Apple)のiOS搭載端末やグーグル(Google)のAndroid端末では、定期的に位置情報が収集され、それぞれの会社に送られていることがわかったと報じている。調査会社ガートナー(Gartner)によれば、位置情報を手がかりとした広告などのサービスの市場はすでに29億ドル規模に成長しており、さらに2014年には83億ドルまで拡大すると見込まれているという。アップルやグーグルはいずれもこの市場への展開を視野に入れて、データを収集している可能性があると、WSJでは指摘している。
またWSJでは、サミー・カムカー(Samy Kamkar)氏というセキュリティ専門家の調査によって、HTC製Androidスマートフォンでも同様の情報収集・送信がなされていることがわかったと伝えている。

Apple製品については、「隠しファイルに記録・保存」というのが不気味ですね。記事によると、意図したものではなく何らかの過誤によるものではないかという見方もあるようですが、刻一刻とこういった情報が集積されて行くことについて、プライバシー保護上、重大な危険、懸念があることは言うまでもないと思います。
個人情報保護については、一定のワールドワイドな基準を目指そうという動き、流れはありつつも、法規制の在り方は、各国の実情に応じて区々で、しかも、国境を越えて情報が送られるような事態が生じる場合、国をまたいで規制をかけたり個人情報保護のために何らかの実効性ある措置を講じるような仕組みも、今のところは存在しません。Apple、HTCといった、世界的に製品を販売する企業における個人情報保護の在り方は、法規制のハードルよりもはるかに高いところで、暴走する危険もあり、こういったところにどのように適切、適正な歯止めをかけて行くかが、今後、早急に検討されなければならないでしょう。