古代ローマ人の24時間ーよみがえる帝都ローマの民衆生活

 

古代ローマ人の24時間 ---よみがえる帝都ローマの民衆生活 (河出文庫)

古代ローマ人の24時間 ---よみがえる帝都ローマの民衆生活 (河出文庫)

 

 この本は、以前に買って読めていなかったのですが、最近、ローマ帝国に関心を持ち、

 を読んだところだったので、こちらも読んでいるところです。

著者は、イタリアで、古代ローマに関する番組制作に携わってきたという経歴のようで、それだけに、2000年前の古代ローマ人の生活について、読者をその場に案内するように、リアルに描き出していて、あたかもそこに身を射ているような感覚を持つことができます。

描写は、最新の発掘結果や考古学に基づいていて、物語調で読みやすく、古代ローマ人がどのような生活を送っていたか、かなり具体的に理解することができました。その意味で有益、参考になるものでした。

ただ、当時のローマは、奴隷制度に大きく支えられていたもので、当時の奴隷の悲惨な境遇を考えると、ただ単に礼賛できない気にもなります。そういったところは、時代が違うとはいえ、きちんと直視すべきところでもあるでしょう。