http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/84002
乗務員は3月に逮捕された後、「盗品とは知らなかった」と容疑を否認。立川支部は4月14日に処分保留で釈放し、捜査を続けていた。
乗務員は、昨年9月に日本に住むベトナム人の依頼で、盗品の衣類21点(12万5千円相当)を大阪府内のホテルから関西国際空港まで運んだとして警視庁に逮捕された。
こういった盗品等に関する罪や、例えば薬物等の法禁物の密輸における、「運び屋」の立場の被疑者では、運んでいる物についての故意が否認され、立証する上で問題になることが多いですね。運び屋としては、金がもらえれば良い、という意識が強く、運んでいる物について必ずしも具体的、明確に認識していないことも、ままあって、供述でもそこは曖昧になりがちです。上記の不起訴処分も、そういった立証の難しさが出たものという印象を受けます。
それはそれとして、ベトナム航空は、以前も乗務員が同種の容疑で逮捕されたことがあるとのことで、他の報道も見ると、乗務員が、単に個人の問題にとどまらず、複数で常習としてこの種の犯行に及んでいる疑いがあります。
税関では、「盗品」の輸出をチェックまではしていないようですが、
http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/extsukan/5501_jr.htm
http://www.customs.go.jp/shiryo/batsujo.htm
航空会社乗務員が、泥棒の片棒を担いで盗品を持ち出し放題、ノーチェックでは、今後、ますます窃盗被害が広がる恐れがあり、現行の法令での対処が難しければ、ベトナム航空側に厳重なチェックを要請するとか、それができないのであればベトナム航空機の日本への乗り入れを制限するなど、断固とした厳しい措置が必要ではないかと思います。