http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130715-OYT1T00218.htm?from=rss&ref=rssad
同じ電話番号のまま携帯電話会社を変更できる「番号持ち運び制度」による契約数増減をみると、ドコモは6月、14万6900件の転出超過だった。件数は5月の13万5800件より悪化した。
原因は、販売コストの大幅削減を狙って6月から販売店への奨励金をやめたことだ。KDDI(au)やソフトバンクモバイルも扱う販売代理店が、ドコモの機種を積極的に販売しなくなり、ツートップ戦略によるプラス効果を上回るペースで顧客が流出した。
ドコモは6月から、奨励金に代わる他社顧客の獲得策として、顧客の通信料金から13か月で約1万円を割り引く優遇を始めた。12日に奨励金を再開したが、割引をやめることはできず、結果的に販売コストは以前より増えた。今後は、販売数が増えれば増えるほど利益を圧迫することになる。
問題をiPhoneに結びつけて語られがちで、それは1つの大きな原因ではありますが、現行の商品ラインナップが貧弱であることを深刻に考えるべきでしょう。
例えば、シンガポールの通信キャリアSingtelのサイトで、販売しているスマートフォンを見ると、
iPhoneだけでなく、サムスン製品でも日本未発売の魅力的な製品をいろいろと取り揃えていて、利用者の選択肢はかなり広くなっています。HTC ONEも手堅く用意するなど、行き届いたラインナップであることが感じられます。ドコモから駄目出しされた「ツートップ」以外のスマホに代替する、魅力的なスマートフォンを、なぜ取り揃えないのでしょうか。
人口500万人程度のシンガポールで、これだけきめ細かく対応できているのに、人口が1億人を超える日本で、「ツートップ」などと称して、2機種を利用者に押し付けて売ろうとするような、稚拙な販売戦略(戦略、というレベルでははありませんが)をとっているようでは、先はないでしょう。