<玉川温泉雪崩>国有林貸与で管理責任あいまい…対策もなく

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120204-00000028-mai-soci

森林管理署、研究会、管理協会はいずれも雪崩の危険性を認識しておらず「思いもよらぬ事故」と口をそろえる。過去に発生したことがなかったためだ。3日の防災専門家の現地調査では表層雪崩だったことが分かった。
日常的に管理していた協会によると、岩盤浴場一帯を見回りながら清掃や消毒、硫化水素ガスの検知、テントの維持管理などを朝夕2回実施。浴場に近い玉川温泉従業員らが主に担当していた。秋田森林管理署は管轄する国有林を森林官らが巡視するが、山奥のため毎日見回るのは困難だという。「地熱でそれなりに雪がない場所。危険と判断すれば雪崩防止柵を設置するが、雪崩は想定していなかった」と説明。研究会も設置要請はしていなかったという。

今後、民事、刑事両面での法的責任(過失の有無)が問題になる可能性はあると思いますが、こういった雪崩(表層雪崩)について、どの程度具体的な予見可能性があったかがポイントになるでしょうね。周辺における過去の同種雪崩の発生状況や現場の危険性などを総合的に見て判断することになるでしょう。自然環境の複雑なメカニズムが問題になり、過失を認定するのはなかなか困難なケースという印象は受けます。
この事故を契機に、同種事故が起きる可能性がある場所では、早急に対策が講じられる必要があり、少なくとも、こういった危険性があるということは、利用者にきちんと告知されるべきではないかと思います。