控訴断念 地検が遺族らに説明会 尼崎JR脱線

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004792202.shtml

尼崎JR脱線事故で、業務上過失致死傷罪に問われ、無罪が確定したJR西日本山崎正夫前社長(68)の裁判について、控訴を断念した神戸地検は4日、被害者向けの説明会を開いた。小尾仁次席検事は遺族や負傷者らに「判決は承服しがたいが、覆すのは難しいと判断した」と断念の理由を説明し、「ご期待に添えず申し訳ありません」と謝罪した。

過失犯処罰の在り方には、いろいろな考え方がありますが、高度に発達した社会であるからこそ、多くの人が利用する公共交通機関の安全対策にはより高い程度の注意義務が要求されるのではないかという考え方もあり得ると私は感じています。その意味で、神戸地検による本件の起訴は、結果として無罪、控訴断念ということになりましたが、チャレンジングな意味、意義を持っていたと言えるのではないかとも感じています。100名を超える尊い人命が失われ、多数の人が重軽傷を負い、今なお苦しむ人々が大勢いることを考えると、馬鹿げた起訴だったとか、国策捜査に類するものだった、などと軽々には片付けられないでしょう。
過失犯処罰の在り方、この種の事件における刑事責任追及の限界、記事にも出ているような組織体の刑事責任追及の問題等々、この事件が投げかけた問題について、今後、真摯に取り組み検討することが、今こそ厳粛に求められていると感じます。犠牲になった方々のご冥福をお祈りします。