フィリピンバス人質事件 アキノ政権に難題 観光や投資に影

http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100824/asi1008242218007-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100824/asi1008242218007-n2.htm

アキノ大統領は24日未明の記者会見で、犠牲者に追悼の意をささげる一方、人質事件での治安部隊の能力が不足していたことを認めた。大統領は曽蔭権(ドナルド・ツァン)香港行政長官に電話で今後の対応を説明し理解を求める。同長官は23日夜、フィリピン政府の対応を非難していた。中国側は事件の徹底調査を要求し、香港政府はフィリピンへの旅行を控えるよう住民に求めている。

昨夜、事務所で仕事しながら、この事件のニュースを見ていたところ、この事件の突入シーンと、以前に日本で発生した西鉄バスジャック事件の突入シーンを連続して紹介していて、前者の稚拙さと、後者の用意周到さ、迅速さを強く感じました。西鉄バスジャック事件では、スタングレネードと言われる、爆音、閃光で内部にいる犯人の抵抗を一時的に排除する特殊な手榴弾が使用され効果を発揮し、こういったものを使用するのはこの種事件では必須と言っても過言ではありませんが、フィリピンの事件ではそれすら使用されていませんでした。
それだけでなく、別の報道によると、立て籠もった犯人と話をしていた犯人の弟を、警察当局が、共犯であるとして連れ去ってしまったため、犯人が激高し犠牲者が増えたとのことで、この種事件で必須な交渉人(ネゴシエーター)もきちんと養成、確保されていなかった可能性が高く、言語道断と言うべきでしょう。
地道な治安対策を行っておかないと、取り返しがつかない失態を犯し、尊い人命が失われるだけでなく、国家間の外交関係も悪化しかねないということも言えるように思います。