検察審見直し議連、閣僚ら「場当たり批判も」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100430-00000666-yom-pol

裁判員制度に代表される司法の民主化というのは、民主党も推し進めてきた話。その流れとの整合性をきちんと説明しないと、『場当たり的』との批判を受ける」
弁護士でもある枝野行政刷新相は、同党の衆参議員らが、検察審査会の議決翌日の28日、「司法のあり方を検証・提言する議員連盟」の初会合を開き、審査会制度を見直そうとしている動きについてクギを刺した。

検察審査会のような、広い意味での司法制度の中にある機関の在り方を、党利党略や政争の具にすべきではありませんが、現行の検察審査会制度を、今後、どのようなものにすべきかは、検討の余地があるでしょうね。
証拠評価というものは、プロがやれば必ず正しいものでもないことは、プロが、それも最高裁までが判断して誤ってしまった足利事件を見ても明らかですが、素人がフィーリングで決めて良い、というものでも、もちろんなく、検察審査会における判断の適正さをいかに担保すべきかは慎重に検討される必要があります。かつての検察審査会制度では、起訴相当議決があっても、検察庁が再び不起訴にすればそれで終わりで、あまりにも無力でしたが、改正検察審査会法では、一定数以上の検察審査員が賛成した起訴相当議決に起訴強制という効果が付与されていて、それだけに、証拠評価の適正さがより厳しく問われるようになってきたと言えるでしょう。
例えば、起訴相当の再度の議決に際しては、裁判所にも関与させ、関与した裁判官のうちの少なくとも1名を含む一定数以上の賛成による議決を起訴強制の要件とする、といったことも、今後、検討してみる余地はあるかもしれません。その場合、駆け出しの裁判官による判断では心許ないので、刑事裁判に関与した経験が10年以上の判事、といった資格要件の定めも必要でしょう。